疑義
私有財産制から全てが始まった。
被支配-支配の構造から不平等が生まれた。
不平等は欲望を加速させた。
欲は人間の活動源である。どんな栄養素よりも、欲が無くては何も始まらない。
欲によって生産活動が営まれ、欲は満たされた。そして、新たな欲が生まれた。その繰り返しが文明を発展させた。
欲があるから文明が発達し、文明が発達するから欲が生まれる。
欲の分だけ、不平等も生まれる。
現在の文明下に於ける人間の生産活動の本質は、不平等の再生産なのだ。
皆が何等かの点で不平等であり、そこから生まれる欲に苦しむ。欲で苦しめ合っている。
この状態に疑いを持つのであれば、「最初から全てが間違いであった」と結論付けざるを得ない。
これを間違いとするか、正しいとするべきか。