神が死んだ日

日本人は無宗教と言われるが、何かを信仰するという意味に於いては、誰でも○○教の信者である。

例えば

「頑張って一生懸命勉強して、良い成績を修め、良い大学へ進学し、大企業に勤め、家庭を持ち、2000万を貯め、孤独死しない」

という宗教とか。

私はまさに数年前まではこの「普通の人生教」を強く信仰していた。自分の意思ではなく、幼少期から家庭内や社会で植え付けられた。

しかし、大学へ進学し勉学に励む内に、どうやら別の生き方もあるという事、この世界の仕組みは狂っているかも知れないという事に気付き始めた。

そして、不本意ながら一般企業に就職し、雇われの身がどのように扱われるかを目の当たりにし、大して頑張らなくても一定の給与が振り込まれる事に味をしめてしまった。

それまで疑うことなく信仰していた「普通の人生教」の神である「普通の人生」とは、もはや存在しないに等しい。

神を失って、これからどうするべきか。新たな神を見つけるか、自分自身が神となるか…